本日の注目ポイント
- ビットコインは105Kドル台を維持し、底堅い動き
- 建玉は小幅減少、清算も落ち着き調整一巡の兆し
- 実現利益は減少、利確圧力はやや後退傾向
- 取引所への流入は限定的、売り圧力も小康状態
- マクロでは米原油価格が急騰、リスク選好意欲に影響も
1. 価格とテクニカル動向
ビットコインは終値ベースで105,515ドル(前日比 +0.05%)と、わずかに上昇。
高値は106,229ドル、安値は104,568ドルと広めのレンジで上下しながらも、終値は30日EMA(105,182ドル)上をキープ。
ローソク足は下ヒゲ陽線で、押し目買い意欲の強さがうかがえる形状でした。
2. デリバティブ市場の動き
オープンインタレスト(OI)
- 最新値:33.61Bドル(前日比 小幅減)
- 清算後もポジション増加は限定的。様子見ムードが広がっています。
強制清算(Liquidation)
- ロング清算:18.8Mドル(前日比 -90%)
- ショート清算:6.9Mドル(前日比 ±0)
清算急減により、ポジション調整フェーズは一服した印象です。
資金調達率(Funding Rate)
- 最新:+0.00629(前日比 大幅増)
- ロング優勢が再拡大、過熱再燃への警戒感がやや高まっています。
3. オンチェーン分析
実現損益(Net Realized Profit/Loss)
- 6月14日時点:+214Mドル(前日比 約 -85%)
- 利益確定売りは落ち着きつつあり、上値重さも和らぎました。
取引所フロー(Exchange Netflow)
- 6月15日:+455BTC(前日比 プラス転換)
- わずかな流入が見られたが、需給の崩れは今のところ限定的。
トランザクションデータ(6月15日時点)
指標 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
取引件数 | 155,355件 | 活動水準は安定 |
総取引量(USD) | 約4.46Bドル | 前日比で大幅減少 |
平均取引サイズ | 約39,183ドル | 大口傾向は継続 |
今週の注目経済指標(6月17日〜21日予定)
- 6月18日(火)22:30
米小売売上高(5月)
消費動向の判断材料として注目される指標。前月比+0.3%予想。 - 6月19日(水)27:00(20日午前3:00)
米FRBパウエル議長発言(下院委員会証言)
年内利下げに関するスタンスに注目が集まります。 - 6月20日(木)21:30
米新規失業保険申請件数(週次)
労働市場の堅調度を確認する指標。市場は引き続き低水準を予想。 - 6月21日(金)23:00
米中古住宅販売件数(5月)
住宅市場動向の変化とインフレ圧力との関連で注目されています。
相場雑感
連日のレンジ推移ながら、デリバティブとオンチェーンの「熱冷まし」の動きが一服。
ここからは需給改善とともに、再び上値を試す基盤形成局面となりそうです。
ただし、資金調達率の過熱再発には注意を払いたいタイミングです。
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