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【日次レポート(06/18)】BTCは105K割れ、小売下振れが調整誘発 需給落ち着き方向感欠く展開

本日の注目ポイント

  • BTCはテクニカル下抜けで105Kドルを割り込む動き、一時103Kドル台へ
  • 米経済指標の下振れが景気後退懸念とFRBの政策期待を交錯させる構図に
  • デリバティブ需給は中立~やや冷え込み、ロング清算がやや優勢

本日の経済イベントと市場反応

6月17日に発表された米小売売上高は、ヘッドライン(前月比)-0.9%(予想 -0.7%)、コア -0.3%(予想 +0.2%)といずれも大きく下振れ。NY連銀製造業景気指数も -16.0 と予想を大幅に下回るなど、米景気鈍化が意識された一方で、FRBの年内利下げ期待が再燃。ドル指数(DXY)は弱含み、米10年債利回りも低下基調で推移。

1. 価格とテクニカル動向

  • 終値:$104,557(前日比 -2.11%)
  • 高値/安値:107,801 / 103,423(値幅:約$4,400)
  • EMA7:$105,976 / SMA25:$106,404 をともに下抜け
  • 長い上ヒゲと陰線で戻り売りの強さを示唆。短期的には下方向のモメンタム強め

2. デリバティブ市場の動き

  • Open Interest:34.03B(前日比減少)→ 清算・手仕舞いが増加
  • Funding Rate:+0.00028%(7日SMA:+0.00375)→ 過熱感後退、フラット傾向
  • Long清算:17.4M / Short清算:88.6M → ロング側にストップ発動




3. オンチェーン分析

  • NRPL:+1.99B → 利確優勢。ポジティブながら反発エネルギーはやや減速
  • Netflow:-463BTC → 引き続き緩やかな流出基調で売り圧力は限定的


指標 数値 コメント
取引件数 155,585件 中立圏で推移
総取引量(USD) 112.3億ドル 中程度の活発さ
平均取引サイズ 73,761ドル 大口不在、小口主体の動き



本日のまとめと展望

  • テクニカル面では重要サポートを割り込み、次は101K〜102Kのサポートゾーンが意識される
  • オンチェーン・デリバティブ両面で過熱感は和らぎ、突発的な清算リスクは減少
  • ただし方向感を持つには、マクロ面での新たな材料(FOMC議事要旨や経済指標)が必要

相場雑感

買いの勢いが一服し、「利確+指標下振れ」でポジション整理が進んだ印象。需給は軽くなったが、次のトリガーがないと再浮上は難しい。今週後半に控える経済指標とイベントに注目。

明日の注目イベント(06/19 水)

  • 米住宅着工件数・建設許可件数
  • 景気後退懸念が広がる中で、住宅関連の強弱が注目される

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※本レポートに掲載しているデータは、CryptoQuantTradingView、米政府統計機関等の公開データをもとに作成しています。

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