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【日次レポート(6/22)】ビットコインは102Kドル維持も上値の重さ継続、オンチェーンで利益確定続く

本日の注目ポイント

  • BTCは終値102,163ドル、小幅反発ながら短期的な下落トレンド継続
  • デリバティブ市場ではロング清算増加、OIは高水準を維持
  • オンチェーンでは実現利益が継続も、取引件数・総額は減少傾向
  • ドル円と原油が堅調に推移、VIXと金は安定推移で外部環境は静穏

本日の経済イベントと市場反応

  • 主要な経済指標の発表はなく、週末のポジション整理が中心
  • 米10年債利回りと株価指数に大きな動きは見られず、静かな市場

① 価格とテクニカル動向

ビットコイン(BTC)は前日比+0.02%と小幅な上昇で、終値は102,163ドルとなりました。
日中の高値は103,398ドル、安値は101,874ドルで、値幅は約1,500ドルと限定的なボラティリティにとどまりました。

テクニカル面では、7日指数移動平均線(EMA: 103,711ドル)と25日単純移動平均線(SMA: 105,369ドル)の両方を下回る形で推移しており、短期的な下落トレンド入りが意識されやすい状況です。

また、直近のローソク足は下ヒゲを伴う陽線で引けており、安値圏からの自律反発の兆しも見られますが、トレンド転換には至らず、上値の重い展開が続いています。

② デリバティブ市場

■ Funding Rate(資金調達率)


6月22日のFunding Rateは+0.00181%、プラス圏を維持。
直近はボラティリティの低下と共に落ち着きを見せており、過熱感は後退。

■ ロング/ショート清算



6月21日のロング清算は約1.97億ドルとやや増加、短期的な下落局面でポジション調整が発生。
一方、ショート清算は約1,500万ドルと前日比で大きく減少しており、ショートカバー圧力は弱まりつつある。

■ Open Interest(未決済建玉)


OIは33.3Bと前日比で微減。価格下落に伴い一部ポジションが整理されたが、大局では堅調を維持。
7日・30日移動平均線も上方で推移しており、基調としては強気継続の可能性がある。

③ オンチェーン分析

  • NRPL(実現損益):2.29億ドルの利益計上(前日比で鈍化)
  • ネットフロー:+179BTC(市場流出優位の流れが一服)

オンチェーンデータは軟調傾向。実現利益は継続しているものの、勢いは鈍化。ネットフローはわずかにプラスに転じ、取引量・件数ともに低下。市場全体の動意薄が示唆されます。


項目 数値 傾向・補足
平均取引額 54,046ドル 中規模
取引件数 29,574件 鈍化傾向
取引総額 15.9億ドル 前日比減



4. マクロと関連市場の動向

  • ドル円は146.06円で引け、前日比+0.42%で円安基調
  • WTI原油は73.96ドル、25日線と100日線を大きく上回り堅調推移
  • VIXは20.61(+2.38%)と小幅反発も、依然として落ち着いた水準
  • 金は3,368.75ドル(-0.05%)と高止まり




本日のまとめと展望

BTCは102Kドルを維持しつつも、短期的には下落トレンドの様相を見せており、移動平均線下抜けが重しとなっています。デリバティブ市場ではロング清算の増加が目立ちつつも、Open Interestは高水準を維持。オンチェーンでも利益確定の動きが継続する中、取引件数や総額は低調で、市場全体に様子見ムードが広がっています。外部環境も大きな変動はなく、週明けに向けて材料待ちの展開が続く見通しです。

相場雑感

テクニカル指標は下方向を示しつつも、下ヒゲ陽線や資金調達率の安定などから反発の芽も残されています。方向感が出にくい時期こそ、過度なポジションを避けつつ、リスクリワードを見極めた取引が求められます。

明日の注目イベント

  • 06/24 23:00(JST)米・中古住宅販売件数
  • 06/25 21:30(JST)米・実質GDP(1Q・確報)
  • 06/26 21:30(JST)米・耐久財受注(前月比)
  • 06/27 21:30(JST)米・PCEデフレーター(前年比)
  • 06/27 21:30(JST)米・PCEコアデフレーター(前年比)

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※本レポートに掲載しているデータは、CryptoQuantTradingView、米政府統計機関等の公開データをもとに作成しています。

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