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【日次レポート(6/30)】BTCは108,700ドル台、清算と建玉増加が示す強気地合いに注目

本日の注目ポイント

  • ビットコインは108,700ドル台で堅調推移、短期・中期トレンドともに上昇基調を維持
  • 資金調達率・未決済建玉ともにロング優勢の兆し、ショート清算も増加傾向
  • NRPLが縮小しつつも高水準を維持、利確圧力はやや和らぎの兆し
  • ネットフローは小幅流出、セルフカストディ傾向が継続
  • 米金利・ドル指数ともに下落、VIX低下でリスク資産に追い風が継続中

昨日の経済イベントと市場反応

日曜日(6月29日)は経済指標の発表がなく、市場も主要な材料に乏しい展開となりました。週明け以降に控えるISM製造業景況指数やADP雇用統計、NFPなど米国の重要指標を前に、投資家は様子見姿勢を強めています。

1. 価格とテクニカル動向

ビットコインは前日比+0.29%となる108,706ドルで取引を終了。週末にかけての上昇の勢いを維持しつつ、107,000ドル台後半での推移が続いています。

テクニカル面では、7日EMA(107,317ドル)と25日SMA(106,116ドル)をいずれも上回る位置をキープしており、短期・中期ともに上昇トレンドが継続していることを示しています。

ローソク足の形状からも、安値を切り上げながらの推移が見られ、買い支えの強さが意識されやすい地合いです。一方で、109,000ドル台では上値が重く、売り圧力も存在しており、次の方向感を探る局面にあります。

今週は米国の重要経済指標(ISMや雇用統計)の発表を控える中、リスクイベントを意識した利益確定売りや様子見ムードも強まる可能性があり、短期的には調整含みの展開にも注意が必要です。

価格 7日EMA 25日SMA 日足変化
$108,706 $107,317 $106,116 +0.29%

2. デリバティブ市場の動き

■ Funding Rate(資金調達率)

2025年6月30日時点の資金調達率は +0.0053% と、前日比でプラス圏を維持。SMA(7日)は +0.00134%、SMA(30日)は +0.00197% であり、中短期の平均もプラス圏を回復しています。ポジションはロング優勢で、強気姿勢が徐々に再燃する兆しが見られます。

■ ロング/ショート清算
  • ロング清算額:$4.05M
  • ショート清算額:$36.28M

6月29日の清算データでは、ショートポジションの巻き戻しが顕著で、ロング清算額の約9倍に相当。価格上昇に対して空売り勢が押し戻されたことを示唆しています。ただし、清算規模は過去のピークと比較してやや控えめで、市場の過熱感は限定的です。


■ Open Interest(未決済建玉)

2025年6月30日時点での未決済建玉(OI)は $35.28B。SMA(7日)$34.50B、SMA(30日)$34.62B を上回り、建玉の積み上がりが確認されます。価格上昇とともにポジションが増加しており、強気なポジショニングが進んでいることが伺えます。

3. オンチェーン分析

NRPL(Net Realized Profit and Loss)

2025年6月29日時点のNRPL(実現損益)は +4.77億ドル($477M)となり、前日比で減少。EMA(7日)は約 +9.89億ドル と引き続き高水準にあります。利確が続いている一方、規模の縮小は一旦の売り圧力の和らぎも示唆しています。

ネットフロー

2025年6月30日時点の取引所ネットフローは -77 BTC(流出超)で、SMA(14日)は -2,068 BTC と依然として流出基調が続いています。取引所からの資金引き上げは、長期保有志向やセルフカストディへの移行を反映しており、需給面での下支え要因と考えられます。

4. トランザクション動向

2025年6月30日時点、オンチェーンの平均取引額は $46,283、取引件数は 11,952件、取引総額は $553,177,098 に達しました。

平均額の高水準維持と件数の限定的な伸びから、大口主体の相場環境が継続しています。個人投資家の取引は控えめで、市場の主導権は依然として機関や大口投資家が握っていると見られます。

項目 数値 前日比・補足
平均取引額(USD) $46,283 大型取引主体、大口中心の地合い継続
取引件数(件) 11,952 件数は限定的で個人参加はやや控えめ
取引総額(USD) $553,177,098 単価上昇と大口取引によって総額拡大



5. マクロと関連市場の動向

米10年債利回りが低下を続け、ドルインデックスも下落基調にある中で、リスク資産全体への追い風が意識されつつあります。
特にVIX(恐怖指数)の継続的な低下は、市場参加者のセンチメントが安定していることを示唆しており、ビットコインや米株にとってポジティブな環境が続いています。

一方で、原油価格は依然として急落の影響を引きずっており、景気やインフレ動向を巡る不確実性も残ります。
金価格は堅調ながら横ばいを維持しており、明確なリスクオフの流れは見られません。
ドル円は円高気味に推移しており、為替市場ではドル売り圧力が意識されています。

総じて、マクロ環境はリスク選好が継続する一方で、インフレや経済成長に関する指標次第では市場の転換もあり得る状況です。
今後の経済指標と地政学的要因が、現在の安定したセンチメントを維持できるかのカギとなりそうです。

指標 終値 前日比 概要
米10年債利回り(US10Y) 4.246% -0.045 (-1.05%) 利回り低下。EMA割れで金利低下基調続く
米ドル指数(DXY) 97.347 -0.362 (-0.37%) 下落トレンド継続。リスク資産には追い風
金(XAU/USD) $3,323 -4.63 (-0.14%) リスクオフの動きは限定的。横ばい推移
原油(WTI) $65.37 -0.21 (-0.32%) 小幅安。前日の急落からの回復鈍い
恐怖指数(VIX) 16.60 -0.15 (-0.90%) センチメント改善が進み市場は楽観ムード
S&P500(SPX) 6,141 +48.86 (+0.80%) リスク選好継続。直近高値を更新
ナスダック100(NDX) 22,447 +209.55 (+0.94%) 高値圏を維持し堅調推移
米ドル/円(USD/JPY) 144.535円 +0.188 (+0.13%) 横ばい圏内。方向感に乏しい
ビットコインドミナンス(BTC.D) 65.95% +0.23 (+0.35%) BTC中心の相場が続く。アルトの伸びは限定的




本日のまとめと展望

ビットコインは週末の上昇を引き継ぎ、108,700ドル台を維持。7日EMAと25日SMAの両方を上回る推移が続いており、短期的にも中期的にも上昇トレンドが継続しています。

デリバティブ市場では、資金調達率がプラス圏で安定し、OI(未決済建玉)も増加傾向にあるなど、ロングポジションに優位性が戻りつつある様子です。ショート清算がロングの9倍以上に達しており、売り方の巻き戻しが値動きを支えた可能性が高いです。

オンチェーンでは、NRPLがやや減少しながらもプラス圏を維持しており、利確の勢いが一服。取引所からの資金流出(ネットフロー)も継続しており、長期保有意欲の高さが見られます。大口主導の取引地合いは継続しており、個人投資家の参加は限定的です。

マクロ環境では、米10年債利回り・ドルインデックスともに下落し、VIXの低下とともにリスク選好の流れが継続しています。S&P500は高値を更新しており、全体としてリスク資産には好環境が続いています。

ただし、今週は米ISMや雇用統計など重要経済指標が控えており、イベント前の調整や様子見姿勢には引き続き注意が必要です。

相場雑感

ビットコインは底堅さを見せつつも、上値では売り圧力も感じられるレンジ相場が継続。方向感には欠けるものの、オンチェーンやデリバティブの強気バイアスが後押しする形で、下値は堅い印象です。

特に、ショートカバーを伴う上昇局面では短期的な急騰の可能性もあり、ファンダメンタルとテクニカルが好転するタイミングには注意が必要です。とはいえ、材料難の中で過信は禁物であり、週後半の雇用統計までは神経質な展開が続くかもしれません。

リスク資産全体への追い風が強まる中、仮想通貨市場も地合いとしては良好。トレンド転換ではなく「継続」のサインが多く、今は小休止の中で次のトリガーを待つ局面といえそうです。

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※本レポートに掲載しているデータは、CryptoQuantTradingView、米政府統計機関等の公開データをもとに作成しています。

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