本日の注目ポイント
- BTCは107,700ドル付近まで上昇、中東地政学リスクが意識され安全資産としての買いが強まる
- NY連銀製造業景気指数は-16.0と市場予想を大幅に下回る悪化、市場に一時的な警戒感
- トランプ大統領がG7を途中離脱し中東対応を優先、金融市場にも地政学的波及懸念
本日の経済イベントと市場反応
- 米・NY連銀製造業景気指数(6/16 21:30発表):前回-9.2、予想-7.0に対し、結果-16.0と大幅に悪化
- 発表直後に米株先物が弱含むも、BTC・金価格には大きな反応なし
- 市場の注目は中東情勢と明日の小売売上高へシフト
価格とテクニカル動向
終値:$107,722(前日比+1.97%)
- 高値108,953/安値104,999とボラティリティは高め
- EMA7(106,677)とSMA25(106,552)を再び上抜けし、短期上昇トレンド再点灯の兆し
- ローソク足は実体の大きな陽線で終え、前日安値からの切り返しが明確
デリバティブ市場の動き
- OI(オープンインタレスト):35.3Bで横ばい圏、ポジションは積み増しの兆しもやや限定的
- 強制清算:ロング8.3M、ショート8.5Mと拮抗、特段の偏りはなし
- 資金調達率:+0.0037と依然ポジティブ領域、過熱感はやや後退しつつもロング優勢の構造続く
オンチェーン分析
- 実現損益(NRPL):+3.7億ドルと利益確定主導。前日比で減少しつつも依然プラス圏
- 取引所純流出:-6,914BTCで継続的な流出傾向、需給タイト継続
トランザクションデータ
指標 | 数値 | コメント |
---|---|---|
取引件数 | 205,201件 | やや減少も安定圏、活発水準維持 |
総取引量(USD) | $13.6B | ボリュームは引き続き堅調推移 |
平均取引サイズ | $66,433 | 再び大型トランザクションの存在感が浮上 |
本日のまとめと展望
中東情勢の緊迫化を背景にリスクオフが進み、BTCは安全資産としての買いが優勢に。NY連銀指数は予想を大幅に下回ったが、BTCは底堅さを維持し、地政学ヘッジとしての位置づけが意識された。
テクニカル面でも107K台を突破し、短期線を再び上回って推移。明日の小売売上高や輸入物価の結果次第で、ドルとBTCの動きに一段の変化が出る可能性がある。
相場雑感
中東からの地政学ノイズが濃くなり、BTCやゴールドに「逃避的需要」がじわりと戻ってきた印象。トランプ大統領の発言やG7離脱行動は波紋を広げつつあり、伝統市場よりも先にクリプト市場が反応している点は注目に値する。これが単なる一過性の動きなのか、本格リスク回避の入り口か、明日の指標次第ともいえる。
明日の注目イベント(06/18 火)
- 米5月小売売上高(21:30発表予定) – 前月の関税前倒し需要の反動に注目。実質消費の減速が確認されれば、FRB利下げ観測が強まる可能性。
- 米5月輸入物価指数 – インフレ圧力の兆候を映す指標。上振れならドル高要因となり、BTCには一時的な逆風も。
小売売上高の下振れは「リセッション警戒」再燃とドル安を誘発し、BTCの追い風となる可能性。
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